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〜 長編 連載銀魂夢小説 〜

『華、手折る頃』
 高杉様

『記憶』 銀高桂坂土沖


〜短編 銀魂夢小説 〜

『夢見心地』 銀時×銀八×金時

『あなたのとなり』 銀時

『俺のとなり』 土方


〜 3Z短編 夢小説〜

『年下王子』 前編後編

『雲と糸』


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 短編 銀魂夢小説 『 夢見心地 』


 + 第 1 話

 

『銀ちゃん、遅いなぁぁぁぁっ!!』
 

銀ちゃんを待ち続けてもう1時間が経つ。


公園で1時間も同じ場所に立っている私を何組ものカップルがチラチラ見ながら
『カワイそー』という目で私を見る。



『違うっ!違うのよっ!振られたとかそんなんじゃないんだからねぇぇぇぇっ!!!』


見知らぬ人に言い返しても仕方が無いけど・・・ホント、何してんだろ・・・

たまのデートくらいちゃんと来てよねっ!



久しぶりのデートでウキウキしていた自分に腹がたつ。
結構、気合いいれて来たのにな・・・



イライラし過ぎた私は、手に持っていたランチセットを池に放り投げようとしたその時、


「わりぃ、わりぃ」と手を上げながら銀ちゃんがやって来た



何、ヘラヘラしてんの。この人。

「どんだけ待ったと思ってんのよっ!?もうちょっとで帰るとこだったよっ!!」



「いや、だから、マジでわりぃと思ってるって〜気がついたらぁうぉぉぉっ!?」


銀ちゃんの変声に驚いて銀ちゃんを見ると、銀ちゃんが土手をゴロゴロ転がっている

「銀ちゃんっ!?ちょっ!?大丈夫っ?そっち、あぶな・・・」



『ううぁぁぁぁ』

そういいながら、私の横をスルーして池に落ちていった・・・


ナニ、コノヒトっ!デートで遅れてきて、その上池に落ちるって・・・

アホですかいぃぃぃっ!


「銀ちゃーん、大丈夫ーーー?」


すぐにあがってくると思った銀ちゃんがなかなか上がってこない・・・
銀ちゃんで泳ぐの苦手だっけ?

びっくりさせようとでも思ってんの??



だけど、1分経っても2分経っても上がってこない・・・

さすがに心配になってきた


「ちょっと、ホントもう怒ってないから上がってきてよ!?銀ちゃーん!!」

それでも返事がない。ちょっと、冗談抜きで溺れて沈んだとか!?


「ホントにホント、怒ってないよっ!!!だから上がってきてぇぇぇぇっ!!!銀ちゃん、銀ちゃーーーん!」


私の叫び声が響くだけで池は静かなもの、水面が揺れる雰囲気すらない

「うそでしょ・・・、今助けに行くからっ!!」


私が飛び込もうとしたその時、水面が光った





「銀ちゃ !?・・・誰?」



「私は、この池の精です。あなたが落としたのは、この銀八先生ですか?」



・・・はあああああっ!?ナニ言ってんの・・・




水面には、池の精だと名乗る髪の長い女が銀髪の男を横抱きにしている


「この銀八先生ですか?って聞いてんだよ。どうなんだよ?」



えらい口悪いな・・・。こんな妖精いていいのか・・・?


「口悪いとか言ってんじゃないよ。どうなのかって聞いてんの。いや、もうこの男にしときなって。」



すげー、押し付けようとしてるよ、この妖精・・・

「いや、あの銀八先生ではないですけど・・・そのもっと普通の」



「えええっ!違うとか言うかねーーーめんどうだな〜。じゃあ、この金時ですか?」



「・・・・違うと思う」


見れば、右にホスト風のスーツを着込んだ金髪の男を抱えている

「えーーーー、わがままねぇ。私困っちゃう。いいじゃん、もうこいつと付き合えよ」



「違うっつてんでしょーがぁぁぁぁぁっ!!そんなホストと付き合ってねーよぉぉぉぉぉ!!」



こんな変な奴にかまってる暇はない、私が池に飛びこもうとしたその時


「しょーがないなああ、分かったわよ〜冗談の聞かない子ね、はいじゃあこれ最後ね。」


見ればぐったりした銀ちゃんが妖精の腕に抱きかかえられている


「銀ちゃんんん!??大丈夫っ!?」



「じゃ、私急いでるから。合コン遅れちゃうしーー、後ヨロシク」

ポチャンっという音と共に、妖精の姿が見えなくなった


銀ちゃんは!? 慌てて足元を見ると・・・



「????なんだああああ!」


先ほどの銀八先生と金時と普通の銀ちゃんが転がっていた・・・・



ナニ、これ。お約束じゃね?持って帰れとかそういうことかぁあああああ!!




そうはいくかっ!!と普通の銀ちゃんの頬をたたく

「銀ちゃん、銀ちゃん早く起きてぇぇぇぇ。早く起きてくれないと大変なことにぃぃぃ」



「うげっ、げほっげほ・・・」

「銀ちゃんっ!気がついた?大丈夫? もう、びっくりしたよぉーーー」


思わず銀ちゃんの首にすがりつくっ? かっ身体が動かん!!!



「おおっ、さすがに俺も驚いたぜ・・・って、お前、堂々と浮気かぁっ!!



「っなに?」

見ると太ももには銀八先生、腰には金時
の手がまとわりついていた



「いややあああっ!!違うっ違うから、コレ。ホント誤解なんだってばぁああ」



必死で手をはがそうとするが、全部銀ちゃんだけあってどうにもこうにも力は半端じゃない


「銀ちゃん、助けてぇえ」



そう言いながら見ると機嫌を損ねたのか、銀ちゃんが意地の悪い顔をしている
こういうときは、決まってSな銀ちゃんなんだ・・・



「お願いします。助けてください。何でも言うこと聞きますって言ったらな?」




「・・・」こんなときまでSですか。銀時さんよ・・・



おねがいしま す・・・助けてください、な んでも いう こと聞きますから・・・



恥ずかしさで顔が真っ赤になる。涙目で助けを求めると銀ちゃんがしょうがねぇなあと腰をあげた



「おらああっ!!いつまで抱きついてんだこのヤロウ!こいつは俺んだからな」

とゲシッゲシッとけりを入れる


『いてぇーーなあっ!!こらぁぁぁ!何蹴ってんだこのヤロウっ!!やんのかっ!!』


銀八先生と金時の声が重なる
3人はお互いに顔を合わせると



『俺がいるじゃねーかうぁあああ!!!!』




・・・ハイ、ハイ もういいから。


『で?どーしてこーなったワケ?話してみ?』


3人の銀ちゃんに聞かれた私は、仕方なしにさっきまでの事を話した・・・。


私の話を聞いた3人は「あっ、どーも・・・」なんて挨拶を交わしている



こんなときに・・・銀ちゃん何してんのよ・・・




「あのー、じゃあそういうことなんで。銀ちゃん行こうっ!!」

銀ちゃんの腕を掴んで歩き出す・・・・



「あのぉーー、坂田さーーん?なんで彼らが付いてきてるのかなぁああああ?」



「いや、だって住むとこねーって言ってるし。まあ、俺の分身みたいなもんだしぃーーその辺に置いてくワケにもいかねーしよぉ」


後を見ると、手を合わせて『ゴメンね』っとポーズをとる3人に・・・

不覚にもトキめいてしまう自分。



「しょっ、しょーがないわね・・・銀ちゃんも無事だったし、いいっか」

照れ隠しに早歩きになった私の手を3人が掴む



「そぉかぁ、いやぁ良かった、良かった、なぁ?」

銀ちゃんを含めた3人が意地の悪い顔でニヤリっとしている


「・・・・!?」
銀ちゃんが3人ということは・・・、それは夜も3人ということで・・・・



「いやあああああああっ!!いやだあああ、かえらなあいぃぃぃぃ!!」

必死、嫌がる私はもはや引きずられていると行った方が正しい


銀ちゃん一人でも大変なのにぃ!!!3人なんて、3人なんて冗談じゃない




万屋の玄関が閉まる音が遠くに聞こえた・・・




銀ちゃんと銀八と金時の舌が全身を這う

ピチャッ、ピチャッ、クチュッ そんないやらしい水音だけが響く


普段ならありえない、こんなこと・・・


「ひうぁぁ、やぁぁぁ、も うっ」 

 

「まだ・・・始まったばっかだろ、今からそんなんじゃ・・・なぁ」

その声に後の2人がクスリと笑う。

 

 



頭が真っ白になる





「うううーーん?」


・・・ユメ???何!?あの夢・・・夢落ちぃぃぃぃ?


恥ずかしすぎるっつうの!!!そんな事あるわけないじゃんっ!


銀ちゃんの顔見れないよ・・・顔が真っ赤になのが分かる




銀ちゃんはっ?隣を見ると銀ちゃんの姿がない・・・



『なんか身体だるいなぁ・・・、あんな夢見たからかな』


そう思いながら、耳を澄ますと隣の部屋からテレビを音がする。
珍しいな・・銀ちゃんのが早く起きるなんて


「銀ちゃん、おはっ・・・・・」


私は、言葉を失った。



「おーう、おはよう」


意地の悪い顔をした銀ちゃん、銀八、ギンの3人がニヤリとしながら挨拶をしたからだ。



「いやあああああああっ!!!」


「いやって、朝からひどくね?昨日はあんなにっ イデッ!」
 


私はそばにあったスリッパを投げつけ、部屋に一人こもった・・・



後から、4人になったけど・・・。




 



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